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Elastic Compute Service:RAM ユーザーが ECS インスタンスにパブリック IP アドレスを割り当てることを禁止する

最終更新日:Jul 01, 2025

固定パブリック IP アドレス (自動割り当てパブリック IP アドレスとも呼ばれる) または Elastic IP アドレス (EIP) の利用により、Elastic Compute Service (ECS) インスタンスは、インターネットと通信できます。ただし、大量のクラウドリソースを持つ企業の場合、ECS インスタンスにパブリック IP アドレスをいい加減に割り当てしまうと、インスタンスがインターネット経由で攻撃されるリスクが高まります。また、ネットワークアーキテクチャの管理も複雑になります。そのため、ネットワーク管理者を配置し、彼らにネットワーク関連の操作権限を付与することで、一元的な運用を行うことをお勧めします。本記事では、Resource Access Management (RAM) ポリシーを使用して、RAM ユーザーが ECS インスタンスにパブリック IP アドレスを割り当てることを禁止する方法について説明します。

手順

本記事では、Alice という名前の RAM ユーザーが ECS インスタンスに固定パブリック IP アドレスを割り当てたり、EIP を作成したりすることを禁止する設定例を解説します。

  1. RAM コンソール で、Alice という名前の RAM ユーザーを作成します。

    詳細については、「RAM ユーザーを作成する」をご参照ください。

  2. RAM コンソール で、ecs-network-control という名前のポリシーを作成します。 [Create Policy]ページで、[JSON] タブをクリックし、コードエディタ内に下記のコードを貼り付け、 [はい] をクリックします。

    説明

    下記のコードで作成されるポリシーは以下のことを禁止します。

    • ECS インスタンスの作成中に固定パブリック IP アドレスを割り当てる

    • リソース構成の変更中にパブリック帯域幅のピーク値を 0 Mbit/s より大きい値に設定することで、ECS インスタンスの固定パブリック IP アドレスを生成する

    • EIP を作成する

    {
        "Version": "1",
        "Statement": [
            {
                "Effect": "Deny",
                "Action": [
                    "ecs:RunInstances",
                    "ecs:CreateInstance",
                    "ecs:ModifyInstanceSpec",
                    "ecs:ModifyInstanceNetworkSpec"
                ],
                "Resource": "*",
                "Condition": {
                    "Bool": {
                        "ecs:AssociatePublicIpAddress": [
                            "true"
                        ]
                    }
                }
            },
            {
                "Effect": "Deny",
                "Action": [
                    "vpc:AllocateEipAddress",
                    "vpc:AllocateEipAddressPro",
                    "vpc:AssociateEipAddress",
                    "vpc:AllocateEipSegmentAddress",
                    "eipanycast:AllocateAnycastEipAddress"
                ],
                "Resource": "*"
            }
        ]
    }
  3. 続いて、ecs-admin という名前のポリシーを作成します。 [Create Polic] ページで、[JSON] タブをクリックし、コードエディタ内に下記のコードを貼り付け、 [はい] をクリックします。

    説明

    下記のコードで作成されるポリシーは、ECS インスタンスを購入、管理、表示する権限を付与します。この例では、ECS 管理者として必要に応じてポリシーを変更することもできます。

    {
      "Version": "1",
      "Statement": [
        {
          "Effect": "Allow",
          "Action": [
            "ecs:*",
            "ecs-workbench:*",
            "vpc:CheckCanAllocateVpcPrivateIpAddress",
            "vpc:DescribeVpcs",
            "vpc:DescribeVSwitches",
            "bss:ModifyAgreementRecord",
            "bss:DescribeOrderList",
            "bss:DescribeOrderDetail",
            "bss:PayOrder",
            "bss:CancelOrder"
          ],
          "Resource": "*"
        }
      ]
    }
  4. RAM コンソール で、Alice に権限を付与します。

    [リソース範囲 (Resourece Scope)][アカウント (account)] を、[ユーザー (Principal)] に Alice 、 [ポリシー (Policy)] に、前の手順で作成した ecs-network-control および ecs-admin ポリシーを選択して、 [権限付与 (Grant permissions)] をクリックします。詳細については、「RAM ユーザーに権限を付与する」をご参照ください。

    image

結果の確認

Alice として Alibaba Cloud 管理コンソール にログインします。

詳細については、「RAM ユーザーとして Alibaba Cloud 管理コンソールにログインする」をご参照ください。

検証 1: ECS インスタンスの作成時に固定パブリック IP アドレスを割り当てる

  1. インスタンス購入ページ に移動します。

  2. [カスタム購入] タブをクリックします。

  3. 課金方法や、リージョン、インスタンスタイプ、イメージなどの設定を行います。[帯域幅とセキュリティグループ] のセクションで [パブリック IPv4 アドレスを割り当てる] を選択します。詳細については、「[カスタム起動] タブでインスタンスを作成する」をご参照ください。

    image

  4. 注文確定後、作成失敗のメッセージが表示されます。

検証 2: 既存の ECS インスタンスのため、最大パブリック帯域幅値を増やすことで固定パブリック IP アドレスを割り当てる

  1. ECS コンソール - インスタンス に移動します。

  2. 上部のナビゲーションバーで、管理するリソースのリージョンとリソースグループを選択します。 地域

  3. 固定パブリック IP アドレスのないインスタンスをクリックします。インスタンスの詳細ページで、右上の [すべての操作] をクリックします。表示される画面で、このインスタンスの課金方法に応じて [サブスクリプションインスタンスの帯域幅の変更] または [従量課金インスタンスの帯域幅の変更] を見つけてクリックします。次に、このインスタンスの最大パブリック帯域幅を 0 Mbit/s より大きい値に設定します。image

下方の[確認]をクリックすると、必要な権限がないことを示すエラーメッセージが表示されます。

検証 3: EIP を作成する

  1. Elastic IP アドレス ページに移動し、[Elastic IP Adress の作成] をクリックします。

  2. [EIP] ページで、必要な権限がないことを示すエラーメッセージが表示されます。image