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Server Load Balancer:AScript のシナリオ例

最終更新日:Dec 03, 2025

このトピックでは、トラフィック転送ルールをカスタマイズするための AScript コードの例を示します。これらの例では、ホットリンク保護、ブラックリストとホワイトリスト、カスタムリクエストヘッダーとレスポンスヘッダー、再書き込み、リダイレクトなどのシナリオをカバーしています。

ホットリンク保護の要件

カスタム認証アルゴリズム

  • 要件:

    • リクエスト URL のフォーマット: /path/digest/?.tskey=&t=

    • 次のカスタムホットリンク保護要件は .ts リクエストに適用されます:

      • ルール 1: t または key パラメーターがない場合、状態コード 403 を返します。認証失敗の理由を示すために、レスポンスヘッダー X-AUTH-MSG を追加します。

      • ルール 2: t パラメーターは絶対有効期限を指定します。t で指定された有効期限が切れている場合、状態コード 403 を返します。認証失敗の理由を示すために、レスポンスヘッダー X-AUTH-MSG を追加します。

      • ルール 3: md5 の値は digest の値と一致する必要があります。md5 の値が digest の値と一致しない場合、状態コード 403 を返します。

        md5 の値は、秘密鍵 + パス + ファイル名.拡張子 として計算されます。

  • AScript ルール:

    if eq(substr($uri, -3, -1), '.ts') {
    
      if or(not($arg_t), not($arg_key)) {
           add_rsp_header('X-AUTH-MSG', 'auth failed - missing necessary arg')
           exit(403)
       }
    
       t = tonumber($arg_t)
       if not(t) {
           add_rsp_header('X-AUTH-MSG', 'auth failed - invalid time')
           exit(403)
       }
    
       if gt(now(), t) {
           add_rsp_header('X-AUTH-MSG', 'auth failed - expired url')
           exit(403)
       }
    
        pcs = capture_re($request_uri,'^/([^/]+)/([^/]+)/([^?]+)%?(.*)')
        sec1 = get(pcs, 1)
        sec2 = get(pcs, 2)
        sec3 = get(pcs, 3)
    
        if or(not(sec1), not(sec2), not(sec3)) {
            add_rsp_header('X-AUTH-MSG', 'auth failed - malformed url')
            exit(403)
        }
    
        key = 'b98d643a-9170-4937-8524-6c33514bbc23'
        signstr = concat(key, sec1, sec3)
        digest = md5(signstr)
        if ne(digest, sec2) {
            add_rsp_header('X-AUTH-DEBUG', concat('signstr: ', signstr))
            add_rsp_header('X-AUTH-MSG', 'auth failed - invalid digest')
            exit(403)
        }
    
    }

User-Agent ブラックリスト

  • 要件: User-Agent リクエストヘッダーが ijkplayer または Ysten で始まる場合、状態コード 403 を返します。

  • AScript ルール:

    if and($http_user_agent, match_re($http_user_agent, '^(ijkplayer|Ysten).*$')) {
        add_rsp_header('X-BLOCKLIST-DEBUG', 'deny')
        exit(403)
    }

Referer ホワイトリスト

  • 要件: referer ヘッダーが http[s]://***alibaba.com*** と一致しない場合、状態コード 403 を返します。

  • AScript ルール:

    if and($http_referer, match_re($http_referer, '^(http|https)://(.)+\.alibaba\.com.*$')) {
        return true
    }
    
    add_rsp_header('X-WHITELIST-DEBUG', 'missing')
    exit(403)

ブラックリストとホワイトリスト

IP ブラックリスト

  • 要件: リクエストが IP アドレス 127.0.0.1 または 10.0.0.1 から送信された場合、状態コード 403 を返します。

  • AScript ルール:

    if match_re($remote_addr, '127.0.0.1|10.0.0.1') {
        add_rsp_header('X-IPBLOCK-DEBUG', 'hit')
        exit(403)
    }

カスタムリクエスト/レスポンスヘッダーの制御

ファイル名の自動変更

  • filename パラメーターが指定されている場合、ファイル名は filename パラメーターの値に変更されます。それ以外の場合は、デフォルトのファイル名が使用されます。

  • AScript ルール:

    if $arg_filename {
      hn = 'Content-Disposition'
        hv = concat('attachment;filename=', $arg_filename)
        add_rsp_header(hn, hv)
    }
  • 例:

    add_rsp_header('Content-Disposition', concat('attachment;filename=', tochar(34), filename, tochar(34)))
    説明
    • HTTP レスポンスに Content-Disposition: attachment レスポンスヘッダーを追加して、メッセージ本文のダウンロードを強制できます。さらに、filename パラメーターが指定されている場合、ファイル名は自動的に filename パラメーターの値に変更されます。このパラメーターが指定されていない場合は、デフォルトの名前が使用されます。

    • filename の値をダブルクォーテーションマークで囲みます。ダブルクォーテーションマークの ASCII コードは 34 です。`tochar` 関数を使用して、コードを文字列に変換できます。

  • 出力:

    Content-Disposition: attachment;filename="monitor.apk"

オリジンレスポンスヘッダーの上書き

  • 要件: オリジンサーバーからの Content-Type レスポンスヘッダーを上書きします。

  • AScript ルール:

    add_rsp_header('Content-Type', 'audio/mpeg')

カスタムの再書き込みとリダイレクト

正確な URI の再書き込み

  • 要件: /hello へのユーザーリクエストを内部で /index.html に再書き込みします。これにより、オリジンフェッチ URI とキャッシュ URI の両方が /index.html に変更されます。元のリクエストパラメーターは保持されます。

  • AScript ルール:

    if match_re($uri, '^/hello$') {
        rewrite('/index.html', 'break')
    }

ファイル拡張子の再書き込み

  • 要件: /1.txt へのユーザーリクエストを内部で /1.<type URL パラメーターの値> に再書き込みします。たとえば、/1.txt?type=mp4 へのリクエストは、オリジンフェッチとキャッシュのために /1.mp4?type=mp4 に再書き込みされます。

  • AScript ルール:

    if and(match_re($uri, '^/1.txt$'), $arg_type) {
         rewrite(concat('/1.', $arg_type), 'break')
    }

ファイル拡張子の小文字化

  • 要件: URI 全体を小文字に変換します。

  • AScript ルール:

    pcs = capture_re($uri, '^(.+\.)([^.]+)')
    section = get(pcs, 1)
    postfix = get(pcs, 2)
    
    if and(section, postfix) {
        rewrite(concat(section, lower(postfix)), 'break')
    }

URI プレフィックスの追加

  • 要件: ^/nn_live/(.*) からのユーザーリクエストを内部で /3rd/nn_live/$1 に再書き込みします。

  • AScript ルール:

    pcs = capture_re($uri, '^/nn_live/(.*)')
    sec = get(pcs, 1)
    
    if sec {
         dst = concat('/3rd/nn_live/', sec)
         rewrite(dst, 'break')
    }

302 リダイレクト

  • 要件: 302 リダイレクトを使用して、ルートディレクトリ (/) へのリクエストを /app/movie/pages/index/index.html ページに転送します。

  • AScript ルール:

    if eq($uri, '/') {
        rewrite('/app/movie/pages/index/index.html', 'redirect')
    }

HTTPS への 302 リダイレクト

  • 要件:

    ルートディレクトリ (^/$) に一致する URI をリダイレクトします。

    • http://rtmp.cdnpe.com

    • https://rtmp.cdnpe.com

    デフォルトでは、リクエストは https://aliyun.com にリダイレクトされます。宛先 URI はカスタマイズできます。

  • AScript ルール:

    if eq($uri, '/') {
        rewrite('https://aliyun.com', 'redirect')
    }

トラブルシューティング

x-request-id の追加

  • 要件: AScript を使用して x-request-id を生成します。この ID をリクエストとレスポンスの両方に追加して、リクエストのトレースとトラブルシューティングを容易にします。

  • AScript ルール:

    requestid=md5(concat(rand(1, 10000), now()))
    add_req_header('x-request-id', requestid)
    add_rsp_header('x-request-id', requestid)